日本財団 図書館


 

B 技術の高度化と生産性の向上
海洋土木事業者からの指摘では、道内造船業者の劣る点として、上ものの配置や使い勝手の悪さや価格競争力の低さが目立った。今後、既存の競合先である瀬戸内地域の造船事業者並びに潜在的脅威である安価な中国船等に対抗するには、技術の高度化や生産性の向上といった競争力をつけることが不可欠であろう。具体的な検討項目としては、次のような点があげられる。

102-1.gif

以上のような検討材料をもとに、個社べースの取り組みとしては、地道な顧客ニーズの汲み上げ努力とともに、クレーンの道内搭載等を志向する場合には、クレーンメーカーへ人員を研修派遣し、使い勝手や操作性の知識向上を図ることなどか要求されるであろう。
また、海洋土木業界との交流、業界内の意思疎通による人員の融通にも資する業界としての取り組みとしては、北海道小型船舶工業会内に作業船部会を創設し、部会により技術伝播と普及を図ることが望まれる。こうした取り組みを通じ、設計思想やノウハウの修得とともに、オーバースペックの解消とコストダウンのための研鑽が図られるべきであろう。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION